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2011年11月7日月曜日

観光も地産地消


 誘われて泉佐野市の観光ツアーに参加した。泉佐野市とは夏に修験道体験に行った犬鳴山があるところで、関西国際空港の地元。浦島桃子の私にはもちろん未知の地だったが、大阪の新友たちに話しても、え?それどこ?と言われる。いあわば、大都市大阪市の日陰にある地で、正直、あまり大きな期待もせずに出かけたのだが、意外な発見の連続。やはり関西は歴史が深いのだと関心した。
 空港から車でちょっとのところには、荘の郷という地酒の造り酒屋もある。利き酒も魅力ながら、昔ながらの木づくりの酒蔵の2階が素晴らしいイベントスペースになっていた。テーブルも酒樽のリサイクル使用した木で、空間全体にほのかな酒の香り。ここでそのうち念願のネイティブ・アメリカンの友人達を呼んでコンサートができたら・・・。この20日にはフラダンスや津軽三味線もある秋の祭りもあるそうだ。
 その近くには慈眼院というお寺があった。正面から見たら、こじんまりとした普通のお寺だったが、裏手に案内されてびっくり。みごとな庭園に高さ10メートル、国宝の多宝塔というのがあったのだ。鎌倉時代に建立されたもので、石山寺、高野山金剛三昧院の塔と並ぶ日本三名塔の一つだそうだ。石仏もたくさん散りばめられた庭園は心休まるいい雰囲気で、外国から友人を空港の行きか帰りに連れていくのに良さそうだ。
 旅というとついつい海外とか、京都、奈良とかに想いが馳せるが、よく考えてみたら心の旅に距離はいらない。近所で心弾み、癒される体験ができれば省エネにもなり、これ幸いだ。
 さて、このツアーで、思いがけず、犬鳴山の修験道体験に2度目の挑戦をすることになった。ちなみにこの犬鳴山も、神楽とか神社系に詳しい奈良の編集者の原さんも知らなかった秘境だ。
 実は犬鳴山自体はとても気に入ったものの、修験道体験は、ロープづたいに崖を歩く下山があまりに恐かったので、再挑戦する予定など毛頭なかったのだが、これもきっと天の思し召し、と参加した。と、同じルートなので、今回も一歩踏み間違えたら崖コロコロの世界だったのに、不思議なことに、それほど恐くもなく緊張もしなかった。
 「恐れ」の多くは高所恐怖ではなく、未知への恐怖だった、ということだろうか。こうした小さな悟りが修験道体験の真髄なのかもしれない。

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