Welcome to Mindful Planet

2010年4月18日日曜日

赤いシャツ 黄色いシャツ



 昨日はテレビで赤いシャツと黄色いシャツのまったく相反する映像をみた。
ひとつは緊迫が続くタイの近況に関して。ちょうど知り合いに電話したら、取材中に亡くなったカメラマンとは親しい仕事仲間だったと聞かされ、急に身近な出来事になった。昔、ニューヨークの広告代理店でアジアの様々な国の人たちと仕事をしていて、国民性の違いを痛感させられたことがあったのだが、タイの人たちは概して優しく、おおらかで、さすが仏教国などと思っていた。そのタイであれだけ荒れているのだから、悲しい。しかしその報道の最後に、ゲストから、友人がタイに行く予定なのだけれど大丈夫かしら?という質問が出て、キャスターは、まだ都心部だけなので大丈夫でしょうが、赤いシャツと黄色いシャツは避けた方がよいと答え、では何色なら、と突っ込まれて、ピンクとか白が無難では、と答えていたのを聞いて、やれやれ、と思った。島国のせいなのか、どうも日本では海外のことは別世界のできごとにように扱われている気がする。
 などと思いながら、テレビを見ていたら、今度は諏訪神社の御柱祭りの映像で、赤い装束と黄色い装束の男たちが一致団結して、大木を切り倒し、神社まで運んでいた。
なぜ、赤と黄色なのか由縁を調べたわけではないが、国の分裂、市民戦争の象徴となったタイの赤いシャツと黄色いシャツは一転して、こちらは地域の団結の象徴と見受けられた。
 日本に戻ってきた1ヶ月半。20年ぶりの東京はずいぶん変わっていて、日本人の者の考え方や社会意識自体がずいぶん変わった気もするが、大海の荒波には気づかず内海のぬるま湯にぬくぬくしている感は昔も今も変わらない。